「左利きの憂鬱」の日記

思い通りにならない日々でも、腐らずに生きていく。

「罵声」の恐怖。

当時、貸金業法の上限金利は年利40.004%。

「は?マジ?」と思われると思うが、「マジ」だ。元々は109.5%だったから、これでもだいぶ引き下がったのだ。そもそも、こんな高金利でお金を借りて、企業経営が成り立つわけがないので「つなぎ融資」として短期間での利用をオススメします。ただ、実際は銀行などでの融資を断られ、資金繰りに苦しんでいる経営者が対象となるので、結果として「つなぎ」ではなく「長期」の借入れとなってしまいます。つまり、「借金の為に借金をする」生活をさせてしまう事になります。

毎朝の朝礼、定例会議の「罵声」の恐怖。

全社の目標達成の為、朝昼晩で予算に対しての進捗を報告する事になっており、予算を割り込もうものなら、「罵声」で徹底的に吊るし上げだ。映画「7つの会議」の「売って、売って、売りまくれ!」のシーンなんて全然緩く感じる程に、「徹底的に」ツメられる。今、この文章を書きながら思い出すだけで、少し気分が悪くなってくる。新人営業時代は、新規開拓の件でのみツメられるが、チームを持つとチーム業績、グループを持つとグループ業績の責任を持つ事になる。ツメは社長から役員→統括部長→ブロック長…と下ってくる。つまり、全社業績が全ての部課で達成していなければ、永遠にツメられるのだ。「今日の餌食は誰になるのか」が朝礼前の雑談テーマだ。

となると、業績未達でいい訳がない。

「恐怖」の力とは怖いもので、本当にお客様の為になっているとは思えていなくても、自分の身を守る為には、自身の提供するサービスは「中小零細企業の経営者の方に役に立つ」と信じ込むようになる。集団心理の怖いところだ。所属している組織の中で「駄目な奴」というレッテルを貼られるのは、とても怖い。今ならそこまでせずに、「転職すればいいじゃん」ていう話だが、当時はまだ「終身雇用」の考え方が強く、短期で退職する奴は「根性の無いロクでもない使い物にならん奴」というレッテルを世間から貼られる時代。

社内でも逃げ道なし。社会にも逃げ道なし。

目標を達成する他、道はない。やるしかないと腹を括った。