「左利きの憂鬱」の日記

思い通りにならない日々でも、腐らずに生きていく。

病気になって気付いた事。

Facebookに、パーキンソン病である事を公表して4ヶ月。

症状が出始めてからの4年、特に診断されてからの1年間は、沈黙を続けた。友達からの飲みの誘いなどはほぼ断った。なぜなら、「最近どう?」と聞かれて、「実はパーキンソン病なんだよね」ってなった時、相手の反応を考えると「空気が重くなる事」は容易に想像がつく。かと言って、誘う度に断られる友達の気持ちを考えると「早く伝えなきゃ」とも思った。ま、自分がパーキンソン病である事を受け入れるのに1年は必要だったという事だろう。

で、公表後4ヶ月経過して気付いた事がある。

自分が考えていた以上に、身の回りには「病気を患っている人が多い」という事。こちらがパーキンソン病であると知ると、「実はうちの母も」とか「めちゃ仲良い知人も」という話が飛び込んでくる。加えて、「私の旦那、脳梗塞で今入院してるんだ」とか「実は今癌で闘病中なんだ」とか告白してくれる友人が増えた。

つまり、病気を患っている人には「病気」の話はしやすいという事。

私が病気の事を公表した事によって、身の回りの友人で、闘病中の家族の話や本人の話が出来る相手となれたのは良かったと思う。それが、少しでも日常の負担やストレスからの解消となるのであれば嬉しい。逆に、私もそういう友人の状況を知り、もっと頑張んなきゃと元気と勇気をもらっている。

あと、私が見つけた「優先席の法則」について。

私は、杖をついて移動するので、電車で優先席に座る事が多い。ただ、混んでいても、空いていても、譲って頂けない事も多い。最初は「スマホばっかり見てないで譲ってくれよ」とか「目が合ったのに、見て見ぬ振りかよ!」とか一方的に腹を立てる事が多かった。子育て中、ベビーカーで移動する時は結構譲って頂く事が多かったですが、杖では、全然です。ましてや、内部障害でヘルプマークの方は、杖以上に譲って貰えません。世の中、こんなに席譲って貰えないのなのか、と杖つくようになってから知りました。しかし、最近は腹を立てる事が減りました。というのは、「優先席の法則」に気付いたからです。

それは、「席を譲れない人は出世出来ない」という事です。笑

私の友人には会社を経営している人が多いのですが、彼らは物凄い気配りの達人で、食事に行っても「どこに座るのが楽か」「ホークやスプーンは必要か」とか配慮の塊である。一方、売れない営業マンとかは、気を遣ってもらうタイプが多く、「何食べる?」「何飲む?」「取り分けてあげるねー」としてもらう事が当たり前になっている。自ら主体的に、気を利かせて、サービスするとか、楽しむというタイプではない。

つまり、目の前に、ご老人や身体の不自由な方が立っているのに、見て見ぬ振りタイプや気付かない鈍感なタイプである。

こういうタイプが出世する事は無いと思ったのです。そうやって、電車の中を見渡すと、出世しなさそうな人があまりに多いのだが、実際出世しないから、座席すら譲れないのかとも思うのだ。だから、席を譲れない人を見ると、怒る気持ちよりも憐れむ気持ちが強くなります。そして、席を譲って下さった方には「この人は将来立派になるんだろうな」と思いつつ、感謝の気持ちで座らせて頂くようにしています。

その時、お顔を拝見すると、だいたいルックスが良いモテそうなタイプの方か、昔ヤンチャしたんだろうなという元ヤンタイプのコワモテの方が多いのが特徴でもあります。でも、どちらにしても出世しそうな感じなんですよね。不思議なものですね。