「左利きの憂鬱」の日記

思い通りにならない日々でも、腐らずに生きていく。

キッカケは一枚のハガキ。

そこには「株価日本一の会社」というコピー。

事業内容は中小企業向け融資やベンチャーキャピタル、とある。聞いた事のない会社だったが、バブルが弾け、これからは「中小企業の時代かも」なんて漠然と思っていた事もあり、会社説明会に参加。

今まで参加したどの会社とも違う。

社長自ら、創業からのヒストリーと将来ビジョンを語り、全てが「具体的」だった。いつには、どうなっているのか。そして、創業から現在に至るまで計画を全て前倒しで達成してきていた。こんな会社があったのか!当時の私は完全にノックアウトされた。

そして、私は1996年4月同社の新入社員として社会人デビューする。

勤務地は本社である三越前の室町センタービル。中央通りに面しており、裏には日銀があるロケーションだ。本店営業部配属初日、配属チームの上司と同期とランチに出掛ける時に言われた上司からの一言を今でも覚えている。

「名札付けて表出たら、殺されても知らねーよ」と。

最初、何を言われたのか意味が分からなかったが、次第に意味が分かる事となる。とにかく、私はとんでもないところに入ってしまった、という事だけは理解した。ただ、純粋培養で育ってきた私は、社長への憧れに似た感情が優っていて、とにかく実績を上げて認められたいという思いばかりが先走っていた。