「左利きの憂鬱」の日記

思い通りにならない日々でも、腐らずに生きていく。

2019年を振り返ってみる。

2018年5月にパーキンソン病と診断。「不安」を抱えながら、仕事で迷惑を掛けてはならぬと社内&取引先に公表し、約500社の引き継ぎを行った。

2019年になり、年賀状やFacebookパーキンソン病を公表。今年の書き初めは「元年」とした。令和元年という事もあるが、パーキンソン病患者ならびに難病患者として生きていく覚悟を表したつもり。

2019年は、PD cafeで始まり、PD cafeで終わったと言っても過言ではないくらいお世話になった。まず、1月NHKのガッテンプロジェクトで2週間の集中プログラムに参加。歩行が改善し、運動の重要性を理解。そして、新年会を開催。ツイッターで知り合った全国のPDの方と出会う事が出来た。松野さんのストレッチ教室にも参加。世田谷、若年性の会(green)に参加し、顔見知りが増えた。そして、7月に江東PD cafeの立ち上げを行い、7月、9月、11月に開催出来た。多くの方が参加して下さり、新たな知り合いが増えた。また、当事者企画の山中湖ツアーの参加も楽しかった。そして、12月にはNHKひるまえほっとで、江東PD cafeを取り上げてもらえた。振り返ってみると、色々とやってきたんだなぁと思う。

それ以外には、難病患者の就業を考える会に参加した事も大きかった。パーキンソン病以外の難病患者と知り合う事ができ、それぞれの病気を理解すると共に、難病と一口に言っても取り巻く環境は異なる事を知った。そして、当事者が改善の為に声を上げていかねばならないと何も変わらないという事に気付いた。また、この会に参加して、それぞれの疾患についての理解がとても重要で、知られていない事によって要らぬ誤解を生む事に気付き、「トリセツ」プロジェクトを開始。第一弾は発表したが、まだまだ納得行くものではなく、改善が必要。

また、PD cafeでお世話になっている吉田さんに、息子の晋平さんをご紹介頂き、栄養カウンセリングと施術(治療)を定期的に行って頂いた。そのお蔭で、健康や病気に関心が高まり、関連本も30冊以上読み「何を食べるのが身体にとって良いのか」を理解する事が出来るようになってきた。副産物として、ピーク時体重から20kgも痩せた。大学時代より細くなったかも。笑。

とはいえ、仕事はダメダメだった。過去最低実績。体調が優れず月半分も欠勤した時もあった。車椅子にも乗った。出勤するのが大仕事。でも、会社の仲間は文句も言わず、サポートしてくれた。ありがたかった。この身体で、来年以降、会社にどういう貢献が出来るのか考えた。おそらく来年以降も、個人としては大した貢献は難しいだろうから最低限の業績はやりきる前提で、プラスαとして、営業部の生産性が上がる仕組み作りに貢献していこうと思う。また、我々の仕事は個人の能力やセンスがものいう面も大きいので、人材育成面において、過去の知見を活かして今年以上に関与していきたいと思う。その為には、今まで以上に勉強し、知識の体系化(マニュアル化)に取り組みたいと思う。

そして、何より今年は家族と過ごす時間が増えた。今までは、朝早く、夜遅く、土日祝も出勤し、家族と一緒に食事するのも旅行か誕生日の時くらいだった。今は平日、みんなと夕食する事が増え、一緒にTVを見る事も増えた。こんな何気ない事が、幸せなんだなぁと思った。家族全員で、私の出来ない事を補ってくれて、助かってるし、ありがたい。特に、妻には感謝しかない。相当な負担を掛けてしまっていて、申し訳なく思う。恩返しする為には、身体を治す他ない。妻は、僕以上に、治ると信じてくれているから、期待に応えたいと思う。

よって、2020年はこうしたい。

・仕事では「生産性が上がる仕組み作り」

・家庭では「身体機能の回復」

・難病就業では「トリセツ作り、難病手帳PJ」

・PDcafeでは「当事者以外説明会」

最後の「当事者以外説明会」について簡単に触れておきます。この一年を振り返り、一番感じてきた事は「知らない」というのが、偏見の原点だと感じました。人は未知のものには、不安や恐怖を感じます。距離を置きます。僕も一昨年まではそうでした。当事者となり、同病の方、他の難病の方、障がい者の方とこの一年多く知り合い、お話させて頂き、感じた事は「病気を患っている人と、そうじゃない人との差は大した差ではない」という事。それを知らないから、化け物を見るみたいな視線を向けられ、疎外感を味わい、当事者は次第に卑屈になっていきます。これは当事者側にも問題があり、理解してもらう努力が足りていないとも言えるのかもしれないです。だから、来年2020年からは「当事者以外の方」に「(まずはPDを)知ってもらう」取り組みが出来たら良いなぁとおぼろげながら考えています。知って頂いたら「意外と普通じゃん。でも、こういう所が大変だったり、サポートがいるのね」と理解が深まるのではないかと感じています。来年からは「知らない」という障壁を一つづつ取り壊して行く事で、「心理的バリアフリーな世界」を構築していきたいなぁーと、2019年大晦日に思うのでした。いつもブログを読んで頂き、ありがとうございました😊 来年も宜しくお願い申し上げます!